ごく普通の女子高生だったアヤオは、通学路の角を曲がった拍子に異世界へと転移してしまう。
転移した先は『転移人が珍しくなく、転移人をサポートする体制が整っている』世界だった。
アヤオは魔法適正があり、国の支援を受けながら採取専門の冒険者兼回
復師として生計をたてていく事になった。
生活に慣れながらも、暮らしていた日本や残してきた家族を思う気持ちが消える事はない。依り辺になるものもない世界で生きていかないとならない不安、そして与えられたものはいつか失ってしまうのではないかという恐怖を感じる中で、アヤオは『自分の手で居場所を手に入れる』事を願っていた。
ある日、ギルドからの依頼で参加した『違法商人の捕縛と奴隷の保護任務』で、アヤオは一人の少年と出会う。奴隷商人が捕縛されても、記憶を失っている為に行き場のなかった少年をアヤオは保護して受け入れる事に決めた。
アヤオと過ごして回復していく少年だったが、彼にはある秘密があって――アヤオはある朝、悲鳴をあげた。
共に過ごす中で、気持ちを通わせていく二人。
しかし少年が記憶を失う原因となった事件は、アヤオをも巻き込んでいく。少年は過去と決別し、アヤオが手にいれた居場所とは――
※カクヨムにも同名義で投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-16 07:00:00
158595文字
会話率:45%