現実に、飽き飽きとしていた。不完全な世界。負荷を強いる社会。偏見の飛び交う日常。
そこから解き放たれるというのなら、異世界生活も悪くない。
神奈はやさぐれていた。居酒屋でぐだを巻いていた。ひどいありさまだった。独身仲間が一人また結婚してし
まったのだ。
社会に出て働くこと、家にいること、どちらが正しいのだろう。
そんな疑問から解放されようとするかのように、異世界からの手に引かれて、神奈は冒険の旅に出かける。
王が用意していたとびきりの魔核と、神が用意してくれた願望を力にする剣をもらった神奈に敵はなく?
これは、黒の勇者と呼ばれることになる一人の女性の冒険譚。
*現在、北壁編。魔王軍の七将と黒の勇者一行の激しい戦いが描かれます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-01 13:44:53
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会話率:49%