【第一章で提示した分も含めて、伏線の多くは第二章終盤で回収する形となっています。第一章と第二章を合わせたものが、いわば第一部。ですから「キリの良いところまで読んで、スッキリした気分で終わりたい」という皆様は是非、第二章最終話である第四十四話
まで、お読みください!】
穏やかな田舎村で、幼馴染マールと共に冒険者として暮らすラビエス。彼には重大な秘密があった。彼は本来のラビエスではなく、ラビエスの肉体に宿る魂は、異世界転生してきた別人――若きウイルス研究者の魂だったのだ。
異世界ファンタジーの世界における冒険者生活の中では、ウイルス研究の知識・経験など一見役に立たないように思われるかもしれない。しかし主人公は、おのれのアドバンテージをきちんと活かして、それなりの成果を上げてきた。ラビエスもマールも、危険で大規模な冒険には手を出さなかったから、というのも理由の一つだったが‥‥‥。
転生前の趣味だった合唱の経験が、思わぬ形で役に立っている、転生者の少女パラ。この世界で生まれ育ったという点ではマールと同じ、つまり転生者ではないが、それでも特殊な魔法が使える令嬢リッサ。仲間が加わる度に主人公たちの冒険は広がりを見せて、かつて経験したことのないような、おそるべき敵とも出くわす(第一章「コウモリ城の呪い」)。そして四大魔王討伐という話にまで発展した結果、第一の魔王との対峙において主人公たちは、この世界の秘密の一端を垣間見る(第二章「魔の山に吹く風」)。さらに冒険の舞台は、他の大陸へと移り‥‥‥(第三章「水の大陸をさまよって」)。
主人公以外の視点も交えることで、時には主人公以外をメインに据えたり、主人公の見た真実が真実とは限らないことを読者に示したり、それぞれが心に秘める想いに触れたりもしながら、物語は描かれていく。
(この作品は「カクヨム」「セルバンテス」でも掲載しています)
(2018年10月5日:タイトルを『ウイルスって何ですか?』から『「ウイルスって何ですか?」――ウイルス研究者の異世界冒険記――』に変更しました)
(第一章は2018年10月19日に、第二章は2019年1月6日に、それぞれ完結しました。現在、第三章の途中です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-19 08:56:46
503122文字
会話率:31%