親友の陽介が行方不明になって2年と2ヶ月が過ぎた。そんなある日、もう1人の親友である義浩がおかしなことを言った。
「あの時すでに、陽介は居なかった」
あの時とは、俺と陽介と義浩の3人で神社の前で「じゃあな!」と別れた時のことだ。義浩
は最近急にそう思い始めたのだという。そんなおかしなことがあるか、と俺は一蹴した。
数日後神社を訪れた俺は、あることを思い出す。
『陽介は神社を出る前にすでに居なくなっていた』
そうだ、そうだったんだ。なぜこんな大事なことを忘れていたのだろうか。俺はすぐに義浩に言った。
その後神社でおみくじを引くとそこには、
『おもいだすべからず』
と書かれていた。なにか大きな意思によるものなのだろうか、と俺達は霊や神様の存在を疑い始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-24 17:49:04
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