佐藤家では、毎年正月に「いとこ会」が開かれる。
社交的で親戚づきあいを大切にする陽太郎にとっては、当たり前の恒例行事。
けれど妻・優子にとっては、気疲れとストレスがつきまとう憂鬱な時間だった。
そんな中、今年のいとこ会で――“彼女”は現れ
た。
「実は結婚しまして……妻の、山本まどかです。」
長い髪、柔らかな笑み、そして不思議な距離感。
“いとこ”として現れた山本まどかは、無自覚に陽太郎の心をかき乱していく。
「手……大きいね!比べっこしよっか」
「もう少し、近づいてもいい……?」
「ねぇ、陽太郎くん……ふふっ」
まるで誘惑しているつもりのない彼女に、陽太郎はどんどん惹かれていく――
「もう……俺は逃れられない。」
その時――
「陽太郎、行くよ!」
……優子の声が、現実へと引き戻す。
揺れる心。
揺れる視線。
そして、揺らいでしまった“家庭”の輪郭。
いとこ会という日常の中で始まる、禁断のラブストーリー。
「家庭」か「衝動」か――あなたなら、どちらを選びますか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 15:16:33
13744文字
会話率:43%
「あの、男の人って経験豊富な女の子の方が好きなんですよね? だから先輩! 私に色々教えてください!」
はぁ、女の子よ。一体どうしてしまったんだ? そんなの誰から聞いたのか、何を読んだのかは知らないけどさ…………
断固お断りだよっ!
『ボランティア部』
そんな部活(同好会)を1人で立ち上げた部長、御神本琉季(みかもと るき)。そんな彼の心は、誰かの役に立ちたい! その一心で溢れていた。
ところが、そんな清い心とは裏腹に学校内での彼のイメージは……
見た目はチャラ男、中身は清らか。
そんな彼の次なる依頼は??
※カクヨム様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-21 21:49:09
3743文字
会話率:66%
鴻鵠士。
体長3メートルを超える、『鴻鵠』と呼ばれる巨大な鳥の首元に跨り、鴻鵠レースで勝つと言う至上目的で占められているこの職業に、憧れを抱く者は多い。
新人鴻鵠士ルティカは、相棒の鴻鵠バラクアと共にレースに挑むが、いつも負けてばかり
でいた。
彼女の父親は、その昔、ルーテジドの星とまで謳われた鴻鵠士、エレリド=ガイゼル。だが、あるレース中の事故をきっかけに、彼はある日忽然と姿を消す。
父の想いを継ぐべく鴻鵠士になったルティカだったが、父の与えてくれた名を勝利と共に飾る事の出来ぬ日々に悶々としていた。
そんな時、彼女はライバルに、父の事をけなされ……。
巨大な鳥に跨り空を駆ける鴻鵠士達の世界を描いたストーリー。
空を飛びたいと思った事はありませんか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-21 10:50:19
118985文字
会話率:42%