哲学は対話から始まったらしい。まあ、これは彼女のうけうりなんだけど。
プラトンの対話篇に敬意を表しながら、僕と彼女は疑問に思ったよしなしことを考えてみる。
この部室にいるのは僕と彼女だけ。
部室である必要すらない。夕日に染まる屋上だって、
ガタンゴトンと揺れる電車の中だって、僕と彼女は思考をめぐらせた。
放課後の屋上。
燃えるような夕日。
――――「地球上からいっさいの生物が死滅したとする」
この言葉から、全てが始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-11 12:31:24
3907文字
会話率:45%