一九四三年五月二日、イギリス領セイロン島首府コロンボに日章旗が翻った。
スプルーアンス提督のアメリカ第五一任務部隊、サマヴィル提督のイギリス東洋艦隊はすでに壊滅し、ここに枢軸軍によるインド洋支配が確立した。
再建された機動部隊を失った
アメリカは、長期間にわたって対日反攻作戦を行うことが不可能となってしまった。
一方、南太平洋海戦の損害から立ち直った帝国海軍の母艦航空隊もまた、再編が必要であった。
だが、それによって訪れた膠着状態は、次なる血戦に向けての準備期間に過ぎない。
一九四三年後半に枢軸国・連合国のそれぞれの陣営で起こった出来事は、来たるべき一大決戦に向けた壮大な序奏(プレリュード)といえるものであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-07 13:31:49
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