舞台となる王国ヴァルディアは大地の女神・ガルテアに愛されることで繁栄した国。
この国では、誰もが七つの節目で祝福を授かる。
祝福の種類は水や火の自然系魔法から身体強化等の特殊系と多岐に渡る。そしてその裏では、祝福から弾かれた者も少数ながら存
在する。彼らは “無能者” と呼ばれる差別の対象だった。
そんな国のお話。
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レティシア・リマヴェーラ。
私は由緒正しき家系の生まれでありながら “無能者” だった。
幼少期はそれを憂い卑屈に過ごすも、ある程度成長すれば人生の向き合い方もまぁ分かってくる。
“無能者” と陰で揶揄されながらも腐らずやって来れたのは、想い人の従者や慕ってくれる友人らがいたから。
人生多くは望まない。
いま手元にある幸せ、ただそれだけで良かった。
新国王戴冠の日。祝いの場にて謂れ無き罪で裁かれ、挙句信頼していた数少ない友人の一人に首を斬られてしまう。
そうして私は一歩遅れて駆けつけた愛しい人の腕の中で人生の幕を閉じたはずが、目を覚ませばそこは死の世界ではなく我が家の庭だった。
巻き戻った人生今度こそ幸せになる! と、死を回避するために色々していたら、回帰前よりも早い段階で想い人と出会うことができた。しかし、回帰前と出会い方が違ったからか、はたまた私が回帰前と違う行動をし始めてしまったからか、想い人の様子がなんだかおかしい気がする。
原因が解らない。どうしよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 21:03:49
134335文字
会話率:44%
「いいえ。私はこの男に、愛を誓いません」
神聖な結婚式場の真っ只中で誓う事を拒絶した新婦。呆然とする教皇・夫となるであろう新郎は顔を真っ赤に染め・招待された客たちはポカンとしながら新婦に視線を向け。
わたくし、この夫となるモノを、ぜっ
たい、赦さない。
何故ならシンシア・レーベンは一度、死んでいる。
これから夫になる人物には愛する人が居るらしく『お前を愛することはない』と顔合わせの際にそんな言葉を投げかけられ。同じ道を歩まない様にしようとしたのだが・・・
あら?何やら相手の様子がおかしいのですが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-05 21:00:00
8375文字
会話率:36%