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[ブラックでもホワイト企業。5時を過ぎたら、捜査はしない]
滝馬室。四十歳、独身。会社経営。安物スーツで通勤するごく普通の勤め人。
運悪く、満員電車で痴漢
間に違われた彼は、駅員から必死で逃げていた。
潔白を訴える彼が何故、逃げるのか?
それは――――――――彼が警察官だからだ。
都心の片隅に紛れた雑居ビル。
風が吹けば倒壊しそうな、このビルの上にある小さな会社。
水を売って生計を立てる会社の従業員は、わずか三人。
だが、それは世間を欺く仮の身分。
警察庁が警視庁に命じて、反社会的集団を密かに見張る為に設けた、監視チーム。
公安警察「ゼロ」から派生した集団。
”サード・パーティー”と命名されたチームは任務遂行中、警察手帳や手錠を携帯しておらず、同じ警察官からも一般人と区別がつかない。
それどころか、長い監視任務は警察内部から軽視され、いつのまにか、左遷組の吹き溜まりとなっていた。
組織の意向に不服の左遷組。
「何としても、手柄を立てて警視庁に戻る」
と掲げた部下に、滝馬室は一言添える。
「このまま、普通の会社員で行こうよ」
彼らは、警察官に復帰出来るのか?
※不定期更新です。
カクヨムでも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-10 12:00:00
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