藤堂優奈は夫、唐沢一樹をなんとか始末したかった。詐欺師を続ける為に、今日も彼女は手段を考える。絶対に殺してやるから……と。
最終更新:2025-04-08 20:09:37
1788文字
会話率:27%
県内某市で興信所を営む五味民雄。警察界隈では『強請り屋』と渾名されるこの男が訪れたのは、山の奥にある、かつてホテルであった建物。いまは新興宗教『天晴宮日月教団』の総本山であるここに、結婚詐欺師の女、柴野碧が逃げ込んでいた。依頼人から引き受
けた仕事はこの女の行方を捜し当てる事だったが、五味は碧から金が強請り取れると考えていた……
【この作品はカクヨムにも掲載しています】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-11 13:06:01
108952文字
会話率:60%
元詐欺師の女がいる。元、だ。……じゃあ今は、誰なんだろう?
「ずっとずっと、歩いて来たんだ……そうしたら、わたしはわたしが今誰なのか、わからなくなった」
幼い顔をした彼女が、その深い深い黒い眼をふわりと上げた。
「わたしがわたしを捕まえる
。―――そうしたら、この逃亡劇はきっと終わり」
どうかな。そう簡単に、君は捕まりそうにない気がするけど。
灰色の眼をした彼との時間が過ぎ、黒髪の青年と離れ海と空を越えた彼女は、心の底から疲弊したまま『逃亡』をはじめていた。
血の繋がらない弟、腹に一物抱えたカメラマンたち、送りようのない手紙を抱える学生、スランプのモデルに雨と霧の街の保安官。彼らの眼の前に、或いは誰かの心の先に、彼女は通りかかり、そして去って行く。
嘘と詐欺のあとに、残ったものの話をしようか。
大丈夫。怖がっていていい。
この手をしっかり握っていて。
これは君が逃げた跡であり、君がどんな風に世界を愛していたかという話なんだ。
大丈夫。これだけは言える
だからきっと覚えていて。お守りのように胸に刻んでいて
君はすべてを失くしたわけじゃないんだ
君がいる。君がいた。
―――その世界を、愛そう。
―――前作、『マクデブルクの半球』『アステリスクの邂逅』『セントエルモの光跡』の続編です。
どうぞ、前作を読まれてからお読みください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-23 01:00:00
316434文字
会話率:56%
結婚詐欺師の女性が平凡男子にTS転生。
いや、生まれ変わるとか聞いてないんだけど……。中の人は女性のまま、前世の職業柄か多少の口説き癖が消えず、男女共に惑わしつつも、本人は恋愛不感症。男も女も恋愛対象にならないんだけど…、もしや一生清らか
さん?それはそれでイヤンな感じ。
仕事柄本気の恋も知らなかった彼女…現在男、が恋をするのかしないのか、というか出来るのか、そもそも相手は異性か同性か。短い話をランダムな時系列で気まぐれ更新します。
※恋愛はテーマのひとつですが、恋愛など無いと云える程度には無いです。
※主人公は自分が大丈夫なら他者を顧みないタイプです。ゲスと云う程ではないまでも…敢えて云うならちょいゲス程度?
ゲス好きにもゲス嫌いにも半端な話ですが、暇潰しにでも覗いて下さると嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-13 23:31:54
12348文字
会話率:3%