縄文時代の青森三内丸山の気候は温暖で、数年に一回寒冷となり多くの人々が餓死した。住人らは木を植え、畑を作った。罠を仕掛けたり、伐採や道を開削したが、伐採などはなかなか捗らなかった。
かつてタルという男が嵐に合いある集落に漂着した。そこでは
鉄の道具を使っていた。数年後、タルは故郷へ戻ったが、熊との格闘で左脚に傷を負っていたので、一月後には死んだ。住人は、タルの斧や鍬を祭壇に祭った。
伐採に従事した男は祭壇の斧と鍬を使い伐採したが、一本ではほとんど捗らなかった。
住人は鉄の道具を求め、タルが漂着した集落に行くことにし、六人の若者が選ばれた。三隻の丸木舟が出航、二日目に嵐に遭遇、竜巻に飲み込まれた。翌日、二隻の舟しかながった。やっと浜辺に着いた。そこは言葉が通じない人の集落で、稲を作り、鉄の道具を使っていた。
四人は状況を説明し、持参品を見せた。住人らはその物と鉄の道具を交換した。
住人は、西から来た人々が稲とともに鉄を持ってきた。鉄の道具の作り方は教えられないと言われたが、クンガらはその作り方をこっそりと観察した。
住人らはある集落に行く予定があり、四人は一緒に行くことにした。出航後七日目にその集落に到着した。
四人はそこの住人に経緯を説明したところ、あなたたちの集落は北の方にあると告げられた。
四人は舟派と陸派に分かれ、舟派は嵐に会い岸に打ち付けられた。ウサは足が動かなかった。ウサを原に残しクマは森の奥深くに入った。そこでクンガとクロに出くわした。原に戻ったがウサの姿はなく、血痕が森の奥深くまで続いていた。
浜に丸木舟を発見し、これで帰ることにし、夕方に集落に到着した。三人は皆に鉄の斧と鍬と鉄の石を披露した。
その後三人は、鉄作りに務めたが全くできなかった。
クンガとクマが老衰で死に、クロだけが残された。
クロと妻ヒカは鉄作りを行ったが、依然として鉄を作ることはできなかった。
クロも数年後に死亡した。
この間、住人らは六本の鉄の斧と鍬を使い伐採し道も開削した。
六本の鉄の斧、鍬は毎日研がれたため、小さくなり道具としては役立たなくなった。住人らは、この鉄の欠片に感謝し遠洋の海に沈めた。
数日後、クロとヒカの末の子が亡くなった。
ピカは形見の鉄斧の欠片を子の棺の甕に一緒に入れた。
その集落では、次第次第に鉄は忘れ去られてしまった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-28 11:33:21
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むかしむかしのとある島。他の地域より優れた製鉄の技術を持っていたというその島に住む男は、成人の折に自分の刀を用意される。
その刀に対し、ある所定の細工を施すことが、成人の義務として課されることだったとか。
最終更新:2019-12-15 22:12:02
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会話率:5%