「俺と婚約すればいい。そうすれば万事解決だ」
「ちょっと待って。今、そんな話してなかったよね?」
幼馴染みのシャロンに相談したのはミモザだが、その内容は恋愛や結婚の話題には一切触れていない。
いきなりの提案に全力で拒否したけど、ちゃんと
話を聞いてみたら、意外と悪くない――むしろ好条件な土地の買収話&婚約話だった。
大喜びで契約を交わし、全て解決したと安心していたのに、翌日シャロンがミモザの家の引っ越してきて?!
これは『互いの利害が一致した婚約』だったはず。
なのにシャロンは、今日もミモザとの距離をサクッと縮めてくるのだった。
王子のくせに、市井に混じり勤め人をしているちょっと変わり者なシャロン。
経営の先細りを憂いて幼馴染に弱音をこぼした、薬屋を切り盛りする女主人のミモザ。
幼馴染み二人の訳あり婚約ストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-10 10:54:09
92905文字
会話率:39%