いつの時代どこで起きたのかわからない終焉十二使徒と聖四天柱騎士団の血戦。人外の力を持ってしまった各々が想いを馳せた戦いは世界を終末へと追い込み、己を含めた総てのものに絶望という苦痛を与え絶滅させた。そして勝者などいない戦場は人外である彼らが
消滅したことによって幕を閉じられ終わりを見せた。
しかし、その終末こそ本当の終焉の序曲でしかなかった。
現代――――――日本 |贄苑市《にえぞのし》
枯れ落ちた木の葉が軽やかに踊り、木々は薄着に人々は着込むようになった季節のころ。
鷹泉学園に通う篠瀬祐兎はある日を境に欠落してしまった部分がわからぬまま日々、ただ大切なものを失った絶望だけはもう二度と味わいたくないと願っていた。だが、願いを嘲笑うかのように起こる怪奇事件。次々と学園の生徒や贄苑市の住民が襲われていく中、なにかの因果かついに彼は巻き込まれてしまう。たったそれだけで祐兎の日常を呆気なく非日常へと変色させる出来事が起こり始める。そこにいたのは満身創痍で逃避する純白の少女とそれを追う消滅したはずの終焉十二使徒の残党。それに呼応するように出てくる無名の教会という謎の存在。負の連鎖はそれだけでは留まるどころか目まぐるしく加速し、差別などない強制的大虐殺と大地に刻まれる謎の錬成陣に圧倒的破壊力を手に再臨する終焉十二使徒。平穏な日常は悉く砕かれ、守りたかった大切な存在までも使徒たちの爪牙の標的となる。ついに錬成陣は完成を見せ、世界終焉の号砲が鳴らされる。そして彼、篠瀬祐兎は葛藤と憎悪と憤怒と絶望が渦巻く戦場を駆け抜けたその先になにを見るのか。希望かそれとも絶望か折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-14 23:36:18
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会話率:22%