長岡升二、彼を一言で表すならば、インテリホームレスである。
彼は高い教養に裏打ちされた知識を持ち、物腰柔らかく慇懃であり、そして醜い。あと意地汚い。
彼はいずこかで生まれ、橋の下で拾われ、橋の下で育った生粋のホームレスである。
時に都会のゴ
ミを漁り、時に釣り糸を垂らして思索に耽り、時に野山に分け入って日々の糧を得る。
近隣住民と行政からいじめられてもどこ吹く風。持ち前の面の皮とサバイバルスキルで、そこそこ悠々自適に暮らしていた。
ある時、少しの失敗から命を落とした彼は、気まぐれな神に拾い上げられて異世界の地に降り立った。ホームレス生活で培った数々のスキルと、神から受け取ったとあるチートアイテムを携えて。
神曰く滅せよ魔王。
かくして、元ホームレスと似たような境遇の相棒の、愉快な異世界珍道中が幕を開けた。
――活きるも死ぬも、サイコロ次第。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-21 08:00:00
23879文字
会話率:55%
かつて魔王を討った爺と婆。顔を合わせれば悪態をつきあう腐れ縁だけど胸中には互いの敬意があった。そんな二人が王城に召集される。
「殺し合い、生き残った方を精霊の供とする」
異なる思惑の下、理不尽な命令に従うふたり。刃の交わる決着は如何に!
最終更新:2018-12-09 19:00:00
54397文字
会話率:28%