他人を応援する事が好きな、ちょっと訳有りの狩人青年の物語。
前後編(1万文字強)で完結予定です。
ちょっとだけ転生・転移要素は有りますが、その人物は舞台には上がらない予定です。
(連載中の作品を抱えているので1日で書き上げようと
しましたが、さすがに1日で1万文字は無理でした(^^;)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-14 19:08:54
5521文字
会話率:17%
「マッチ売りの少女ってこんな気持ちだったのかしら」
両手をすり合わせながら呟いた。とうとう降り出した雪が上空からはらはらと落ちてくる。少しでもそこから逃れたくて抱えていた膝をぎゅっと体に引き寄せた。
「なんなのよ」
気付いたら今までと
まったく違うところにいた。さっきまで下校途中の雑踏の中にいたはずなのに。周りにいたのは日本人ばかりだったはずなのに、一瞬にして変わってしまった。コンクリートはなくなり。周りにはレンガの建物が並んでいる。歩いている人の目の色も髪の色もばらばら。着ている服も普段見ないようなものばかり。連絡手段は全く使えない。そんな中、助けを求めたくて、見回した周りからは不振な眼で見られていた。
思わず隠れるように逃げ込んだ路地裏。その中でもまだ綺麗そうな軒下に座り込んだ。何かのお店だろうか、扉の横には看板がぶら下がっていた。その文字すらやっぱり理解できない。
寂しかった、不安だった。怖くてたまらなかった。これからどうしていいのかなんてわからない。
「たすけて…」
思わず出た願いは誰にも聞かれることなく消えると思っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-26 19:02:25
5192文字
会話率:28%