──この王女は忌まわしき赤子である。長ずれば必ずや国を滅ぼすであろう。
そう予言された第五王女のヘイゼルは、物心ついた時から国のはずれにある森で、乳母のガーヤと従者のジャジャと三人で静かに暮らしている。
乳母と従者は家族同様ヘイゼルを愛
してくれるけれど、聡明なヘイゼルは知っている。
二人が自分の護衛であり、監視も兼ねていることを。
だから幸せな恋愛も結婚も、誰かがここから連れ出してくれることもありえないとわかっていた。
そんなある日、ケガ人を連れた若い男が、手当てと薬を求めて現れる。
彼の名はアスラン。
求めに応じて扉を開け、アスランと言葉を交わし始めた時から、
ヘイゼルの運命の歯車は動き始める──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-03 13:10:39
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会話率:45%