豆狸と呼ばれる侯爵令嬢イザベラは、生まれた時からの婚約者であるロバートと、親友の公爵令嬢グレイスの恋を応援している。
そんな二人の仲を取り持ちつつ、どうにかしてロバートと円満に婚約解消できないものかと日々悩むイザベラは、夏至祭の言い伝えに望
みを託すことにした。
――夏至祭を楽しむ人々の中には、人間に姿を変えた精霊が紛れ込んでいる。その精霊を見つけ出してアラザンが乗ったクッキーを捧げると、何でもひとつ願い事を叶えてもらえる――
手作りのクッキーを用意し、妖精の仮装をして侍女達と街に繰り出したイザベラは、そこで美しい男性アルに出会う。
アルのことを精霊だと思ったイザベラは、自分の願いをアルに打ち明けたのだが――
★★★この物語は、先手必勝シリーズのギルバート殿下の両親、アルファードとイザベラが出会った時のお話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-10 22:04:06
14901文字
会話率:28%