善き神が光あれと言葉を発することで、世界は明るく照らされ、その美しき様相を現した。
その神は神子を通し、人々に生きるための力を与えたもうた。
神子は季節ごとに各地を巡礼し、訪れた先の満十歳になった子供たちに『成人の儀』を行う。
そして
神の教えを説き、神からの神託を通し、神から与えられた力を子供たちへ授ける。
平等に、一人につき一つ必ず与えられる力。
授けられた者が、最も得意とする技能。
それはやがて「スキル」と呼ばれるようになる。
人の子が生きるための指針となる「スキル」は、光を司る神が授けるに相応しく、人々が歩む未来を照らす、その道標となる。
スキルは人々の暮らしを活性化させ、豊かにさせた。
だがそれと同時に、「スキル」に人生を振り回される者も現れる。
恨む者も、また……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 21:00:00
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