自分の人生は正直、先が見えない闇の中を歩き続けているようだった。
未来に希望が持てない。没頭できる趣味も、大切な人も、特別な能力もない。
その上「人の視線が怖い」という致命的な短所のせいで、他人との関りが苦痛ですらあった。
――だ
が。
「まさか……『目が見える』って、その感覚は……」
それが、ひょんなことから地球とは別の世界に移動してきたことで一変した。
「伝説の種族、メイシア……!」
そう、自分はただ「目が見える」というだけで。
この世界では見るだけで神のごとき奇跡が起こせる、伝説の種族になってしまったのだ……!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-14 20:00:00
61700文字
会話率:43%