2025年、日本において国民の75%弱は、2種類の人間に分けることが可能だった。
死んでも蘇生できる人間と、そうでない人間に。
前者は予備の命を保有する者ーー有核者と呼ばれ、後者は失命者、あるいは欠落者と呼ばれている。
基本有核者は、一度
きり、ひとつの命しか持てないが、稀に何度でも、複数の命を保有出来る者達がいた。
彼らはカガリと呼ばれ、命を奪うことで生を保つ異形、命喰いと戦う事を生業とした。
何度でも死に、そして帰る彼らは根本的に不死であったが、ひとつだけ条件があった。
失命者、あるいは欠命者との契約がないと、己を失うのである。契約者はヨスガと呼ばれ、カガリは契約者を己の全てを賭けて守った。
この物語は、カガリの死の物語。
そして、ヨスガの生の物語である。
※カクヨムに重複投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 07:10:00
17631文字
会話率:40%