賢者と称えられる頭脳を持つ公爵家の次男、ジル。彼には前世の記憶があった。親友の恋人で、彼の想い人でもあった幼馴染の少女を助けて、代わりに川に落ちた記憶。その幼馴染たちもまた転生してきていることを知り、彼の運命は再び動き出す。
彼は涙を知
らなかった。彼は愛を知らなかった。愛したいと願い、愛することを恐れ、愛されたいと願い、愛されることを恐れた。欠陥品の心を抱いたまま足掻く彼のことを救いたいと、そう願う少女の存在も、見て見ぬふりをしていた。
今度こそ、幸せに。
願いはただ、それだけなのに。
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異世界転生ファンタジー。しばらくの間はキャラが報われない・鬱展開多め。ヒロインの登場は第二部から。初めて読む方は第四部からお読みいただいても話は通じると思います。
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第七部開始しました。追憶は、遠い原初(はじまり)へ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-12 00:00:02
769557文字
会話率:60%
※本作品は『枯花廻りの籠の中(http://ncode.syosetu.com/n4759ba/)』(以下本編)の二次創作作品です。高良あくあ氏に許可を頂き執筆・掲載をしています。
※本編のネタバレ防止のため、事前に第二部程度まで読了してお
くことをお勧めします。
※本作品は初稿を筆者Twitterにて投稿し、加筆・修正を加えた上で再掲載しています。
嵐の夜、加波慎は幼馴染の吉良咲月が家を飛び出したと倉橋真澄に相談される。本来ならそれは彼の物語の終わりの始まり。
しかし慎は生き残ってしまう。それから先に、どれだけの苦痛と絶望が待ち構えているのか。それを知る由もなく……。
※本編前世編のifと思っていただければ大体合っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-31 09:25:35
30615文字
会話率:30%