天涯孤独の少年、黒金大輝。
両親は既に他界しており、親戚付き合いも無い。
更には過去に犯した事件のせいで、彼は周囲から腫物の様に扱われていた。
生きる理由も生まれてきた価値も見いだせず、ただ毎日を淡々と繰り返すだけの日々。
それも仕方のな
い事だと、大輝は全てを受け入れ生きていた。
だけど、ある日の朝、大輝は不思議な夢を見た。
夢を見た日の正午、大輝は学園ごと異世界へと転移されてしまう。
気が付いた時には辺り一帯が巨大な樹々に囲まれていた。
水と食料を求め探索を続ける大輝は、自身が危険区域と定めた場所にて狼に似た獣と出会ってしまう。
右腕を食い千切られながらも死闘の末、大輝は獣に勝利した。
だが、大量の失血により意識は朦朧とし立っている事さえままならない。
着実に近づいてくる死を前に、大輝は抗う事もせず只々その時が来るのを待ち続けた。
「あぁ……やっと、終われる」
この物語は、自分自身の人生に答えを探し求める少年の人生を描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-16 00:10:16
151552文字
会話率:49%
大陸にその名を轟かせた英雄が死んでから10年。
18歳になった気弱で世間知らずな英雄の孫は、自身の身を蝕む病を治す旅に出た。
同じ病に苦しんでいた祖父をよく知る老人を捜し当てた青年だったが、治療法は無いと告げられる。
だが老人は嘆く
姿を哀れんで、ある仮説を彼に伝えた。
「人間の身体では、その病に耐える事は出来ない。ただ、人の身を捨て怪物になることが出来れば、助かる可能性はある」と。
まさか自身の助言が、後に人類の最凶最悪の敵対者《アーチエネミー》を生み出すきっかけになるとも知らずに。
アルファポリスさんでも掲載してます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-29 19:34:26
154579文字
会話率:30%