最愛の恋人を事故で亡くした松橋慧人(まつばせ えいと)は失意の日々を送っていた。それでも友人たちに支えられようやく前を向いて生きる決意を固めた彼は、少しずつ日常を取り戻してゆく。
その日も彼は大学から郊外の安アパートに帰る途中で、最寄り
駅から住宅街を抜け、坂を登りきれば自宅、というところまで来ていた。
ふと、聞き慣れない声を聞いた気がして彼は足を止める。
というか……今の声、どこから聞こえた?
再び声がして、彼は声のした方向を見上げた。
その彼の目の前に、轟音と地響きとともに落ちてきたのは⸺
「お久しぶりです、マイマスター!」
いや誰だよ!?知らねえよ!?
これはそうやって不思議すぎる出会いを果たした“マイコ”と、俺こと松橋慧人との、たった一週間だけの邂逅の記録。それが世界を変える出会いになると、この時俺は、まだ知らない⸺
◆“未来”からやって来た不思議な美少女と、彼女に深く関わることになる(今はまだ関わってない)彼とのドタバタコメディ。「ラブ」になる予定はありません。今のところ、一応。
タイトルは仮題です。もしかしたら一週間書けない……かも?
◆多分20話くらいで終わると思いますが未定です。現状8話を執筆中です(爆)。
毎日更新ですがストックが尽きたら不定期更新になります。ご了承下さい。
◆設定の都合上、舞台は2022年5月の九州北部のとある街です。そのつもりでお楽しみ下さい。
◆この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、企業、国家などとは無関係です。また法令違反や暴力行為を推奨するものではありません。
◆作者の投稿作は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。故に他作品に本作の登場人物が予告なく再登場することがあります。
どの作品も独立しているのでそれぞれ単品でもお楽しみ頂けますが、合わせて読めば二倍楽しいです。多分。
◆アルファポリスでも公開する予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-22 21:00:00
22817文字
会話率:46%
――その存在は、ある世界に転生した。そこは科学技術を切り捨て、魔法という技術を以って発展を遂げた世界だった。
複雑な図形と図形との配置、又、それを音に置き換え口頭で発現させることのできる魔法。そんな技術が知れ渡る世界だ。しかし、学術的好
奇心とは常に未知を求める、言わば探究心に依存するものである。魔法とは、その実莫大な恵みをもたらしてくれるものであるが、一度確立してしまえば容易に行使することが叶う。叶ってしまう。それ故に、個々の種別の魔法毎に完結性が強く、誰もが原理の追求よりもそちらを優先した。やがて時は流れ、原理を知る者は絶えた。それどころか、原理という概念すらもが絶えてしまった。
――「この図形とこの図形を噛み合わせれば、どういう理屈かは知らないが、火になる」、といった具合である。
この世界で発展の途を迎えてしまった技術、魔法。そんな世界に転生した存在は、転生や時空遡行の常習者であり、旅が趣味であり、過去に雄の龍に掘られ掛けたという心的外傷を背負っており、相棒のアンドロイド少女を何より愛しており、ついでにあらゆる武器や魔法の扱いに長けている。
このセカイは、その存在によってどのような化学反応を起こすのだろうか……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-03 03:52:54
21988文字
会話率:51%