国語文法用語の擬人化ファンタジー。
タンゴ国。ジリツ州タイゲン県のダイメイ士アレは、ヨウゲン県へ派遣される。権勢をふるう導士ゴダンの身辺調査が本来の目的である。
名目上の目的であるヨウゲン視察を始めると、ケイ妖士イイと出会う。彼女か
らゴダンへの接近の危険性を諭され、腕試しすることに。カツヨウという術の一つを繰り出すイイにアレは敗北する。
アレは監視や盗聴に気を付けながら調査を続けながら、ヒョウゲンギホウという術のいくつかを試行錯誤し始める。
ゴダンの不正の証拠を集めたアレは……
これはダイメイ士のアレがカントウ士となって活躍する物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-25 06:00:00
16679文字
会話率:53%
庵太は,幼馴染みのカナに,小さい頃に自身の絵を褒めてもらったことからこの道をここまで歩んできた芸術学科で学ぶ大学生だ.
そんな彼は,――もともと古代ギリシア語の文法用語なのだが――「いつも庵太は,うまい(あるいは見られるものである)のは
下書きまでだね」という皮肉をこめて,「下書きのイオタ」と周囲の学生から呼ばれていた.
そんな庵太は大学四年生になったが,卒業製作の一枚絵が一向に進まない.幼い頃からずっと恋してきたカナに想いも告げられないまま,彼女は遠い東京に就職を決めてしまい――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-25 20:24:29
13433文字
会話率:44%