災厄は本の中に隠れている。
そんな伝承を頼りに、魔術師のリアンが側妃候補として迎え入れられた離宮は、三年前に命を落とした王太子の婚約者の名前を残し、林檎の王女の離宮と呼ばれていた。
なぜだか早々に儀式長のジャスワンに目をつけられてしまっ
たリアンの秘密は、大きな罪を犯し追われていることと、災いの書を見付けてこの国を滅ぼそうとしていること。
これは林檎の国の不出来な王女が殺された夜から始まり、復讐を誓ったリアンが災いの書を開くまでの物語。
ただし、身を滅ぼす劇薬の使用は一度限り、古き良きお伽話のように、ただ一つの恋だけが運命を変える魔法となるのかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-10 14:00:00
140989文字
会話率:26%