貴族への陰口等は、“ご指摘”となり、“いじめ”にはならない。ただし、平民へのいじめは大罪だ。
第一王子ハムルの婚約者ルチアナ・マルティーダ公爵令嬢は、幼い頃から周囲からの“ご指摘”に涙を流す日々を過ごしていた。
ハムルに助けを求めるも、「
貴族なのだから、自分でなんとかしろ」と見捨てられ、大人に相談しても同様。
そんなルチアナは、強くなると決意する。
数年経ったある日、ハムルが突然ルチアナに婚約破棄を宣言する。
ルチアナは慈愛の微笑みを浮かべながら、ハムルに婚約破棄を撤回させ、周囲にも緘口令を敷き、全てをなかったことにした。
そんなルチアナの懐の深さにハムルは感動して、ルチアナを溺愛するが……?
描写は控えておりますが、いじめ等に関わる言葉が出てきます。ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-07 11:01:00
3446文字
会話率:49%
世界中の街に数百数千の慈愛の微笑みを浮かべた天使が現れた。
エブリスタに投稿した作品を加筆修正しています。
最終更新:2020-05-14 14:00:00
1882文字
会話率:22%
今、我々が暮らしている世界とは異なる世界。
幻想の生き物が、海、陸、空を闊歩し、魔法と呼ばれる不可思議な現象が存在する、所謂ファンタジーとも言う世界。
そんな世界を、彼らなりに精一杯に生きる人々がいた。
ノータグ暦876年 7月7日
こ
の世界における国家の一つ―愛と平等の女神クレーを崇拝するクレー教を国教とする、聖キアス王国。
そこに聳え立つ、堂々たる国王の居城―王城へと向かう若者達がいた。
ある三人組は、お互いに競い合うようにして走っていた。
ある者は、帽子を目深に被り、一目を避けるように、足取り重く歩いていた。
ある者は、クレー教の教本を片手に、人々に慈愛の微笑みを振りまきながら歩いていた。
ある者は、屈強な騎士達に周囲を固められた、華美な馬車に乗っていた。
ある者は、身なりもそこそこに、慌てて家から駆け出していた。
彼らが向かう王城―女神クレーの夫である太陽神リーンを祀る、15日間にも及ぶ太陽祭を前日に終えたそこでは、聖キアス王国軍学校の入学の儀が行われようとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-10 17:58:52
432文字
会話率:0%