“黄金の鎧の勇士”が“機神”復活を阻止から一年。
その動乱の傷がいまだ癒えぬ中、各地の古代遺跡で機械や魔物の覚醒が発生する。
そして、それを狙って出現する鋼の骸骨たちの姿も──
それは古代文明が遺した最強の兵器“機竜”の仕業だ
った。
栄華を誇る一族がいた。
古代文明の遺産を背景に台頭した彼らはフィルディング一族と呼ばれ、“聖域”内の国々に確固たる権力を築き上げていた。
だが、その繁栄にも翳りが生じ始めていた。
かつて、一族の一人たる王が抱いた“機神”復活の野望は“戦乙女の狼犬”によって砕かれた。
そして王の後継者たる貴公子の野望もまた、称号を受け継ぐ若き“狼犬”によって阻止されていた。
一族の最長老は危惧していた。
このままでは一族は暴走し、崩壊の危機を招くと──
最長老の苦悩を孫娘は傍らで見つめ続けていた。
一族の天敵として“狼犬”を憎み、しかし、やがて来る若き“狼犬”との出逢いが自分の運命を決めることを知らぬまま──
“狼犬”の少年は決断を迫られていた。
“機竜”暗躍の影に“機神”覚醒を狙う一族の野望があることを知り、それを阻止するために“機竜”との決戦に挑まなければならない。
だが、それは愛する少女の存在そのものを失いかねない戦いでもあった。
これは“機神”に翻弄される運命を断ち切らんとする“狼犬”と──
“狼犬”の運命に殉じる勇士を護らんとする“戦乙女”の──
二人の運命が紡ぐ“聖域”の勇士の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-17 05:49:14
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会話率:25%