その刃は殺意で作られ、担い手に殺人衝動を付与する。
転生刀【輪廻】は何度折っても、何度溶かしても、何度沈めても、必ず担い手の元へと帰ってくる妖刀。名も無き鍛冶師が打ったその刀は時代を経て、現代に生きる一人の少年に取り憑いた。時は現代、手には
妖刀、相対するは異形の妖魔。時代錯誤もはなはだしい状況下で殺人衝動の赴くままに少年は妖魔を斬り捨て、平凡な日々から足を踏み外した。それと同時に妖刀は驚愕する。この現代に似つかわしくない天性の殺人センスを少年が持っていたからだ。数多の担い手を渡り、あらゆる者を斬ってきた妖刀を押してこう言わしめる。百道菖蒲はこれまでのどの強者よりも殺しが上手いと。妖刀と出会わなければ生涯気付くことのなかった殺しの才能で、菖蒲は今日も強烈な殺人衝動を抑え込むため、妖刀から解放されるために妖魔を狩り続けるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-24 17:20:06
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会話率:45%