「ついに資源が底を見せ始めた」
ある研究者達のその一言で世界は劇的に変わる。
いくつかの国が戦争をもってして資源の獲得に乗り出し、戦火は瞬く間に拡大。
日本周辺にも不穏な空気が流れ、政府は更なる国家防衛のため「自衛隊」を「
日本軍」に昇格させた。
しかし国軍化に対する反対は強く、各地でデモが行われ、ついには暴動も発生。第3次大学紛争が幕を開けるといった事態に発展。
政府は国内の治安維持のため、さらなる組織を発足させた。
「憲兵隊」の誕生である。
これにより、均衡はなんとか守られた。
そんな動乱の年から10年後・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-01 00:00:00
2170文字
会話率:39%
お酒大好き詩人田沼遼は少しは知られた詩人だが、たまに酒で体調を崩して、知人が経営する鎌倉海浜クリニックに強制入院させられてしまう。彼はこのクリニックの事を「別荘」と、呼んでいる。読書好きの彼ではあるが、乱読では退屈で達成感もない。そこで入
院のたびに、歴史の謎の究明などをして、作品とする習わしである。前回は日本書紀などに日本古代の謎を追い求めたが今回は、なんと全共闘を追い求める。作家の吉村昭氏は戦争体験者が死んだら戦争の事はもう書かないと言ったと聞いているが、体験者に聞けるならばたしかにドキュメント小説は良いものができる。田沼、実は全共闘吹き荒れるニチゲイ(日大芸術学部)で学生自治会の委員長だった。資料と自分の追想で「全共闘」とは何だったのかを明らかにする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-06-09 20:11:22
30191文字
会話率:54%