僕――綿谷紬季の通う学校には、たいそう人目を惹く女子生徒がいる。
彼女の名前は、スヴェトラーナ・パーヴロヴナ・トルスタヤさん。名前から分かってもらえる通り、日本人じゃない。
ロシア生まれ、ロシア育ち。両親もロシア人である生粋のロシアン
レディな彼女は、その境遇だけでなく息をのむほどの美少女としても有名で、告白などしょっちゅうされていた。
――ただし彼女、日本語がわからない。
「(ツムギ、今日も一緒に――)」
「(もちろんだよ――)」
対する僕は、ロシア語がわかるのである――。
※作中での外国語を使用の際、「」内に()を当てはめて話す手法を取っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-10 01:10:00
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会話率:47%