一つの災厄が新たな災厄を呼び、時には総てを引き起こす。そうして或る一つの大陸中に災厄が広まって数年が経った或る日、数十ある小国の内の一つ『扇晶国』の国王。神の加護を受けた扇で以てして、数か月で災厄を薙ぎ払う。それでも痛ましい現実が各々を蝕
む中、奮起した八ヶ国の小国、加護と幸福を受けんと国王に跪く。どうか、私たちの国をあなたの国と統合させて下さい、と。こうして小国九ヶ国が集まって、今の『扇晶国』となった。
のは、むかしむかしのおはなし。とするには時期尚早なのか適切なのか。
昔語りとするにはまだそう時間は経っていないとか。仔細を知る者が少なくなっただけだとか。傷はまだ癒えていないとか。そう口にする者も少なからずいる時代に入った弦歌(げんか)六六七年がこの物語の始まりの年。
そうそう。『扇晶国』の国民たちは生まれた時に白い扇を我が子に贈るそうだよ。
災厄除去と幸福招来の願いを込めて。
『comic room』『文芸webサーチ』『幻想検索』に登録しているHP「tori」でも掲載。第16回角川ビーンズ小説大賞一次予選落選した作品を改定したものです。
2020/5/28. 第2部 ちに繕う野花編「ちに繕う野花 三」を公開。
ぐるるるる
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-24 00:33:12
139543文字
会話率:34%
「はるひと、ベルをおよめさんにして?」
銀色のツインテールに、ふりふりのドレス。ぱっちりとしたアメジストの瞳。
フリーターの俺のところに、激カワ幼女がやってきた。とりあえずメシを食べさせ、遊んでやっているうちに衝撃の事実が明らかになる。
「ベルね、魔王なんだよ!」
「……は?」
なんと、聞けば彼女は魔王(仮)らしくて? これはパフェかなにかで釣って、くわしく話を聞かねば。二人で外出した矢先、謎の女と遭遇して──
「やっと見つけた。こんにちは、虚ろな聖杯のお兄さん。それじゃあ、さようなら」
「──はるひとから、はなれて」
深まる『聖杯』と『選定』の謎。結婚を迫るベルの正体と秘密とは? 魂に神秘を宿した主人公をめぐる、可愛い×シリアス×コメディな現代ファンタジー!
※チートやハーレムはございません。
※主人公が不思議な力を持つのはだいぶ先になります。
※この物語はフィクションです。
※亀更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-17 15:26:29
123571文字
会話率:37%
和風洋風中華風に南国風、 なんだかごちゃまぜな世界のとある薬師と皇子のお話です。
最終更新:2013-12-19 00:00:00
16576文字
会話率:40%