わたしの名前は美杉(みすぎ)瑠璃(るり)。ごく普通の女子高校生。
ある日の夜中、幼馴染で引き籠もりの親友、並野(なみの)真珠子(しずこ)に、むかし通っていた小学校の校庭に呼び出された。いったい何事かと思えば……
「あたし、この世界はも
う嫌。異世界に行く。瑠璃も一緒に行こ」
……何を言っているかな、この子は。異世界転移なんてお話の中だけのこと、それも超自然現象とか、神やそれに近い存在に導かれてとか、向こうの世界から召喚されてとか、そういうもんでしょ。こっちから押し掛けるなんて聞いたことないよ。ってかできるわけがない。
けれど、真珠子の瞳は真剣そのもの。ここは、異世界転移実験に付き合ってあげて、あえなく失敗したところで慰める、っていうのが対応としては妥当かな。
……わたしの考えは甘かった。
真珠子が描いた魔法陣に二人で乗ると、真珠子は呪文のようなものを唱え始めた。魔法陣から光が輝き、風が吹きあがる。
思わず目を閉じたわたしが、しばらくしてから目を開くと……
そこは、広い草原だった。
え? どゆこと? ここはどこ? わたしは瑠璃。 真珠子はどこ? なんでわたし、一人で見知らぬ草原に?
悩んでいても事態は変わらない。わたしは家に帰るために、とりあえず行動することにした。……わたし、無事に家に帰れるのかな?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-28 18:00:00
47859文字
会話率:46%
その少年、左腕は『万能』 右腕は『凶暴』
マナと呼ばれるエネルギーの発見により、魔術の存在がそう珍しくもなくなった世界。
世界有数のマナ発生地域である日本の地方都市、真名仮(まなかり)市。
母親の仕事の都合でこの街へと引っ越してき
た女子高生、詩月沙羅(うたつきさら)は、転校先の学校で、マイペースな少年、久世灯夜(くぜとうや)を始めとした個性豊かなクラスメイト達とで出会うことになる。
一波乱ありながらも、転校初日を楽しく過ごせた沙羅だったが、その日の夜、魔術を扱う謎の男達に襲撃される。
絶体絶命のピンチの中、沙羅の窮地を救ったのはクラスメイトである久世灯夜であった――
※カクヨムにも掲載しています。
※現在2.5章まで完結。3章の開始時期は今の所は未定です。開始時期が決まり次第、あらすじ欄等で報告いたします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-24 20:00:00
179770文字
会話率:53%