一国一民族の同化政策が進められる時代。
若いときにエカシはコロボックルに情けをかける。その礼は宝と謎の約束だった。
宝を求めているとき、エカシは大切な人を失う。
その後、エカシは和人と共生するコタンの長老となる。
和人の軍隊と共
生しても民族の誇りある祭りを行う。祭りは婿選びの祭り。選ばれた娘三人が山の社で待つ。険しい山を登り切った男三人が娘三人と巡り会う。
二人は祭りの掟で三里の道を隔てた場所から七晩通い通さなければならない。
その年の祭りは、二十八年目の大祭。
その祭りで選ばれたのは娘アンラムひとりだった。
他国からもアンラムを求め、その年の一番の誇りある獲物を持ち集まる男たち。
山の社にいるアンラムを目指し、誇りをかけて登る男たち。
その中には陸軍の軍曹吉田もいた。武士の社会を捨てた石井四郎もいた。
そして、若返ったエカシもいた。
山を登る男たちを見守る女たち。
愛を信じつつ生きることを問う試練が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 00:38:03
17089文字
会話率:29%
大陸から徳化*された日本は分断され、東日本は「日本自治区」となった。
日本は主権を放棄したことにより、戦争の無い無血状態でその姿を変えた。
それは、左を見る人たちが望み、長年待ち焦がれていた未来だったのだろう。
右を見た人たちには、それは地
獄の敗北だったに違いない。
その時代を生きた主人公たちの人生を垣間見てみよう。
これは、現在よりもほんの少し先の未来で起きるかもしれない物語。
しかし現在でも、その未来を垣間見ることは出来る。
そう、遠くを見つめるだけで、何時でもそれは覗くことが出来るだろう。
参考文献
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 チベットハウス・ジャパン
http://www.tibethouse.jp/
*「徳治主義」(2019年2月21日 (木) 05:20 UTC版)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E6%B2%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-22 19:08:53
32378文字
会話率:19%