チャミル族は馬に乗り、草原を移動する遊牧民族だ。
長マルグクの一人娘、シェンリルは占師で実の祖母ヒヲから、チャミル族の歴史について口頭伝承(こうとうでんしょう)ーーつまり言葉のみによって語り継ぐ役目を担う。
文字という概念を持たない彼らは
、並外れた記憶力を持つ。
シェンリルは一言一句間違うことなく覚えると、深い眠りについた。
夢の中で出会った一匹の竜。
鱗は白銀色をしていて、鋭い双眸は青く煌めいていた。
シェンリルは夢だと自覚しながらも、チャミル族と他国の歴史を竜とともに再生してゆく。
天翔ける竜と『竜の乙女』が織りなす、壮大で幻想的な異世界恋愛ファンタジーです。
*武 頼庵(藤谷 K介)様主催『if物語企画』参加作品です。
*他のサイトでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-28 12:00:00
5276文字
会話率:34%