運命的に。必然的に。そして冒涜的に。僕は僕の物語を語らわなければならないのだろう。
最終更新:2024-11-20 16:00:00
60120文字
会話率:73%
10畳ない一間にちゃぶ台を囲んだ4人の家族いた。
「ねぇねぇお母さん!お父さん!」
テレビに向かい合って座っているのは小学生の実(みのる)。
「コロッケってのは、肉より芋だ。精肉店のコロッケなんて邪道だ」
テレビに文句を言っているこの人
が俺の父親。
「あら、カニクリームコロッケですって。本物のカニかしら」
実の呼びかけよりもテレビのカニクリームが本物のカニかどうかの方が今は重要らしいのが俺の母親。
「わぁ〜美味しそう!これが有名な山村精肉のコロッケなんですね!」
そしてこの元気な声はテレビのリポーター。
さて、時として子供とは残酷なものだ。
好奇心ゆえに、
「ねぇねぇ、どうしてオジさんっててっぺんだけ髪がないの?」
とか、
「ねぇねぇ、どうしてオジさんは道で寝てるの?」
などと、平気で聞きにかかってくる。
だがしかし、俺は長男だ。弟であるお前の疑問は全て受け止めたいと思う。
さぁかかって来い弟よ!俺は兄として、峰山家の長男として、お前の全てを受け止めてやる!
・・・と、これが、(決して)貧乏(じゃない)峰山家の今月のお話。
「見てー!兄ちゃんがテレビ出てる!」
半分に切られていないまぁるいコロッケを頬張る実、
「やっぱりカニクリームコロッケはカニバサミがついた本物じゃないとね」
カニバサミを持ちながらコロッケにを食べるのが母親、
「やっぱりコロッケはジャガイモより肉だ。牛肉に限る」
肉汁の旨味を堪能しているのが父親、
「月刊スター発掘!好評発売中」
そして、この声がテレビの中の峰山家長男の俺。
これが、消して貧乏じゃない峰山家の来月の話だ。
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スター街道 ~決して貧乏じゃない峰山家長男の俺~折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-30 21:33:36
1679文字
会話率:47%
クッコロとヒロインの続き。
というか、別視点
最終更新:2019-07-06 15:15:10
650文字
会話率:8%
僕にはとても大切な人がいる。
誰も近寄らなかった僕に、唯一歩み寄った人が。
そして、今でも笑顔で隣にいてくれる人が。
けれど。
「見て!虹が出てる!」
僕は、見ることが出来ない。
「私、あの虹好きだなぁ」
その人が好きだと言う、それを見ることが叶わない。
「大丈夫?」
その人の色も、見ることが出来ない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-06 16:39:31
1103文字
会話率:37%