北の国ホワイトベルを舞台にした童話チックなお話です。
まだ僅かに魔法の力が残るこの国で100年間続く『冬物語』は国民誰もが知っている有名な演劇。
叔母の経営する宿屋で生活を送る姉妹の姉、リリックは天性の才能に恵まれ、かつて国立劇場の舞台に立
つ程の実力者でした―――両親が亡くなるまでは。
忙しい日々の中、ある晩リリックは不思議な夢を見ます。
それは『冬物語』の主人公が語り掛けてくる不思議な夢。
次第に自分の中で眠っていた気持ちが再び目覚めるのをリリックは感じます。
そして妹のミンクにも、姉との確執を境にある変化が訪れるのでした。
やがて姉妹は決別の危機を迎えます。その裏には『冬物語』に秘められた悲しい過去があったのでした。
完結編となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-27 18:54:58
5113文字
会話率:46%