僕は虫歯になり、クリーニングを勧められていた歯医者に行くことになる。
もちろん無視していたから気まずかった。早く終われって、そう思う。
いつになったら、終わるんだろうって…
最終更新:2023-06-20 01:10:50
4360文字
会話率:41%
北野天満宮(京都市)の縁日で露天商から購入した古いコンパスは、東北地方の片田舎で生まれ育ったひとりの大学生にとっては、その独特な感性を刺激していく羅針盤だった。
日本において真のエリートとは誰なのか。その自称インテリたちが隠し続ける機密
情報とはなんなのか。スマート・フォンやドローン技術によって、庶民の空間認識が劇的に変化していく現代社会において、地理学をアプローチとして世に出ようとする主人公は、人口減少により劣化していく近未来の日本を憂い、怠惰な保守主義者から国をとりもどすために、試行錯誤しながら、民族本来の保守的な価値の再構築の旅をしていく。
地図帳を傍らに読んでいただければ、イメージが広がるはずです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-17 20:19:41
28653文字
会話率:40%
台頭しはじめた極端な保守主義が先進諸国を内向きな経済政策に走らせ、世界経済は極限まで縮小した。これに端を発した世界規模の不況は、その後、考えられないほどに深刻度を増していく。それは、アジアの某新興大国に環境問題を発端とした内乱が勃発し、経済
成長がマイナスに陥ってしまったからだ。他の新興国も同じような状況となり、世界中がかつて経験したことのない恐慌へと突入する。
日本もその影響を受け、経済的な理由で、黒孩子と呼ばれる無籍の子供達が次々と生まれてしまう。
アジアの某新興大国の内乱勃発から十数年後、人類は常温固体核融合技術の実用化に成功し、その経済効果により恐慌は終息する。
ある日、喫茶店で働くかつて黒孩子であった少女が、不毛な日々を送ることに疲れ切っていたエリートサラリーマンの青年と出会う。
少女は出会いを重ねていくうちに青年に淡い思いを抱き始め、青年は少女という存在そのものの中に、殺伐とした日常への束の間の安らぎを見出していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-16 06:23:34
124789文字
会話率:10%