法使いの少年、矢斬戌亥《やぎりいぬい》は世界を愛していた。 そして、愛すと同時に腐敗しているとも思っていた。
法と呼ばれる能力を扱う『法使い』が全てを支配していた世界、異法と呼ばれる能力を扱う『異法使い』が差別を受けていた世界、魔術と呼ばれ
る能力を扱う『魔術使い』が隔離されている世界。 そんな世界を――――るために矢斬戌亥は動く。
そしてそれは、世界を救うためでもなく、助けるためでもなく、殺すために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-30 16:12:48
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会話率:55%