文化祭の準備をしていた饗庭司(あえば つかさ)は、気が付くと奇妙な場所で、自らを悪魔と名乗る奇妙な男に絡まれて、異世界行きを告げられてしまう。
平凡でありふれた学校生活。それでも十分に満足していた司は、本気で拒絶するも、聞き入れられる
ことなく、それどころかほとんど説明不足のまま異世界へ飛ばされてしまった。
しかも転移先は、よりにもよって未曽有の災害によって、荒廃しきっている終末寸前の世界。一寸先は闇で、あっさりと人の命が散ってゆく、そんな明日の朝日も拝めるかどうかの、ロクでもない世界であった。
食べ物ねェ、秩序もねェ、治安なんて良いわけねェ――そんな声が聞こえてきそうな世界で、それでも司は、そしてその世界で生きる人々は、一日でも長く生き延びようともがき続ける。
ここで死にたくない。これはその思いを合言葉にして、なりふり構わず生きる人たちの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-14 13:38:31
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会話率:14%