彼は、「不幸だ……」と口癖のように呟く。
今まで死ななかったのが不思議なくらいの不幸体質な彼の傍には、いつも影が落ちている。
本当に必要な時にしか、その影は現れない。
道化師は笑っている。
他人の不幸は蜜の味。彼は、極上の蜜である
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-18 01:37:14
2450文字
会話率:23%
篠塚圭太は、亡き母の再婚相手である恭平と二人暮らしをしていた。そんな篠塚家に、精神科医である恭平の助手として、ひとりの男が住み込んでくる。柳沢龍という名のその男は、なぜか圭太に「楽しいことや、興味をもてることはあるか?」と献身的に話をしてき
た。しかし、他人が苦手な圭太はそんな龍を邪険に扱う。その夜、さっさと眠りについた圭太の部屋に侵入してきた龍は、寝込みを襲うように圭太にキスをして…。コバルト2008年度ロマン大賞第一次予選通過作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-01-06 21:03:09
112162文字
会話率:44%