「世界」とも「大陸」とも呼ばれるその地に、ヴォオスという国はあった。
二年にも及ぶ終わらない冬に閉じ込められたヴォオスは、大きな動乱を経て、誰も予想だにしなかったリードリットの戴冠という形を得て混乱に終止符を打ち、復興に向け一丸となった。
だが、リードリットを陰から支え、ヴォオスを根底から作り変えることに成功したカーシュナーだけはヴォオスを離れ、南方の国ゾンへと向う。
戦乱と自然災害が去り、ようやく落ち着きを取り戻しつつあったヴォオスであったが、周辺各国を埋め尽くしていた雪が去り、大陸規模の食糧難に向き合わなくてはならなくなった国々が、もっとも短絡的な解決方法である略奪を選択したことにより、天災に劣らぬ人災に襲われることになる。
戦いの炎は鎮まるどころか新たな時代の風に煽られ、国境を越えて燃え広がり、再び戦場へと英雄たちを駆り立てる。
ヴォオス戦記第二章開幕――。
設定は異世界ですが、転生ものではなく、架空歴史小説的な内容となっております。
キャラ数はアホみたいに多いですが、戦国武将や三国志の武将好きな方でしたら、それほど苦にはならない量かと思います。※この発言にしっかりとした根拠はありません。
基本シリアスにストーリーは進みますが、悪ふざけの会話に脱線することが多々あります。
その辺りを踏まえたうえで、お時間と興味がありましたら、ご一読いただければ幸いです。
なお、ハーレム的展開は皆無となっており、恋愛的な展開もあまり期待出来ませんのでご注意ください。
※H29年11月19日、連載再開に伴い、あらすじ及びジャンルをローファンタジーからハイファンタジーに変更いたしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-09 23:54:13
2284952文字
会話率:25%
ヴォオス国の王都ベルフィスト。その地下に犯罪者たちの秘密結社、盗賊ギルドは存在した。
国の法に依らず、自ら定めた<掟>に従い、盗賊ギルドは国家権力からの独立を守ってきた。
だが、ヴォオスの実質的支配者である宰相クロクスと、ギルドマスタ
ーであるゼムが手を組んだことで、盗賊ギルドはその勢力を二分することになる。
それは、<掟>を捨てた盗賊ギルドを、一人の暗殺者が離脱したことから始まった。
一人の行動が人々を動かし、そこに大貴族の子息が加わったことで、流れは王都を呑み込むほどの巨大な渦へと成長していく。
裏切り者、ギルドマスターゼムを粛清せんとするオリオンを狙い、<大陸最強の傭兵>アイメリックまでもが渦中に飛び込んで来たことで、王都の地下は一気に混迷する。
オリオンは果たして盗賊ギルドを打倒することが出来るのか? はたまた、アイメリック率いる傭兵団に呑み込まれてしまうのか? その答えは、王都の地下の闇の奥にある――。
以前連載しておりましたヴォオス戦記の一年前のお話です。オリオンやリタがどのようにカーシュナーと出会い、絆を深めていったか。ヴォオス戦記へとつながる一つの流れを描いた外伝的物語となっております。
一応前作であるヴォオス戦記をお読みいただいてなくてもわかる内容となっておりますので、気軽にお読みいただければ幸いです。
もちろん前作と合わせてお読みいただければ、より深くヴォオス戦記の世界観をお楽しみいただけます。(露骨な宣伝)
※H29年4月1日、物語が終盤にさしかかったことと、以前のあらすじが少し詰め込み過ぎな内容であったため、あらすじを修正しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-22 18:10:53
274353文字
会話率:28%