突然だが、俺は『ゲーディス学園』というダンジョン探索型の
恋愛シミュレーションゲーム、その世界の主人公『黒川根夾夜(くろかわねきょうや)』に
転生してしまったらしい。
ちょっ、俺!
よりにもよって、何で『主人公』なんかに転生してんだ
よ!
嫌だよ、主人公なんてぇぇぇっ!
俺はヒロインと『ハッピーエンド』なんて迎えたくないぞぉぉぉっ!
ハッピーエンドなんて迎えた日には、今の俺に取って最悪の最凶イベントが
その後に待ち構えているからな。
しかし、かと言って。ハッピーエンドを迎えたくないからヒロインを蔑ろに
しようものなら、もうひとつの最悪の最凶エンド...『バッドエンド・野垂れ死に』が
手招きをして待ち構えている。
ああ!ハッピーも駄目!それを回避しても駄目って、一体俺にどうしろとっ!
...と、頭を抱えて悩やんでいた時。
俺はこんな最低な運命を打破できるやもしれない、エンドルートの存在を
ふと思い出す。
こ、このエンドならいけるんじゃないか!?
うん!このエンドなら、きっと......いけるっ!!
そういうわけで、
俺はヒロインとの『ハッピーエンド』を絶対回避するべく、その希望なるエンドを
目指して行動を開始するのだった。
「幸い、俺にはこのゲームの知識があるんだ。大丈夫、やれるさ!」
だが、
「な、なんでキミがこのクラスにいるんだ!?」
「ええぇぇ!?な、なんでキミ達がこの場所にっ!?」
「は、はあ?ぼ、没キャラですとぉっ!?」
そんな浅はかな知識なんぞ通用するかと嘲笑う様に、ゲームとは全く異なる
予想外の展開が様々と襲いかかってきて、俺の立てた作戦をドンドン壊して行く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-01 21:05:36
50337文字
会話率:20%
私立鷺宮学園の入学式を前に「桂木陽」という財閥御曹司に転生していた主人公は、この世界が乙女ゲーム「君の為に鐘が鳴る」の世界で自分が攻略キャラの1人である事に気付く。
そんな時、前世でこのゲームにハマっていた姉の言葉がリフレインする。
「
陽君は愛に飢えているの。エンディングではヒロインと駆け落ちしてミュージシャンになるんだ」……と。
"ちょっと待てっ!! それは何か? 俺がヒロインに攻略されると駆け落ちした挙句先の見えない夢を追う生活をしなければならないのか!? そもそも俺は両親の愛に恵まれているし、何より音痴だ"
そんな事を考えた主人公は、何よりもヒロインに攻略されない為、姉との記憶を思い出しつつ最悪のハッピーエンド回避方法を模索し始めるのだった。
※ご要望いただきましたため、アフターストーリー作成しました。
よろしければ読んでください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-03 21:52:20
9833文字
会話率:42%