——わたしは全てを思い出した。過去四度、愛する人に抱かれた直後に死んでしまったことを。
フィリーナは五度目の人生で、彼と関わらないように生きることを決めた。今までは、運命がそう定まっていたのか、始めから彼女と彼は婚約者という関係
であった。
しかし、今世では婚約者が決まっておらず、彼の姿も見えない。更に、過去の人生ではいなかった兄という存在がいる。フィリーナは、今までの人生とは流れが変わったと考えた。寂しさを感じながらも、彼女は彼のいない人生を歩み始める。
学園に入学した時。フィリーナは魂が惹かれ合う感覚を覚え、聖騎士となった彼、ルーンオードに出会う。彼は深い蒼い目を彼女に向けたが、そこに以前と同じ甘い色はなかった。更に、彼の隣には、今代の美しい聖女が寄り添っていた。フィリーナは深い悲しみのような気持ちを抱いたが、全てを受け入れて新たな一歩を踏み出すことを決意する。
貴方が幸せに生きることができるのなら、わたしはこの恋を諦めます。
これは、ただ一人のことを愛する”わたし”と、暗く濁った想いを抱く”彼”が、幸せを掴み取るまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 18:20:38
88087文字
会話率:45%
ある日父親に呼び出されたシグリア=クアンタール。自らを男と偽ってかの侯爵家子息であるルイシアーノ=フェルディーンに仕えるようにという父の無茶振りで前世を思い出す。
このゲームがヤンデレだらけの乙女ゲームであること。
……更には今後名乗れと言
われた名、シグルト=クアンタールもまた兄へ多大なるコンプレックスを背負っていたヤンデレ、つまりは攻略対象であることを!
彼女は決意した。
ゲームのヒロインが味わったような辛苦を彼女に味合わせてはいけないと。ゲームに出てくるヤンデレ男たちは私がこの手で矯正してみせると……!!
チートの兄は、はい。私にはもうお手上げです。
*この作品はカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16817330650120375330 )にも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-25 10:02:19
413775文字
会話率:44%