10年前、兄が突然姿を消した。
その日は、スーパームーンとブルームーンが重なったとても美しく幻想的な夜だった。
あの夜、兄から届いたメッセージを信じて僕はこの街で生きていた。
そして、10年後。僕が住む街の海に見たことの無い断崖絶壁の島
が浮かんでいた——
同じスーパーブルームーンの夜に、10年間音信不通だった兄からメッセージが届いたのだ。
『久しぶりだな、海流。今、お前にもネペンテス島が見えているはずだ。この島は最高に良いぞ。俺は、この10年幸福すぎる日々を送っている。今日を逃すと、お前が再びこの島を見られるのはまた10年後だ』
そんな訳の分からないメッセージだったが、好奇心旺盛な僕は迷うことなく兄に導かれるままに島へと向かった。
辿り着いた島の名は〝ネペンテス島〟
兄は、10年前と同じ姿だった。
ネペンテス島は、島の中に近未来都市があり、そこで生きている人々は魔法が使える〝未来人〟だった。
僕は、初めて出会った未来人のラウレア、と言う名の美しく可憐な少女と恋に落ちることとなる。
しかし、ネペンテス島で生きている人々は恋と言うものを知らなかった——
これは、ネペンテス島と言うどこの国にも属していない異世界を舞台に繰り広げられる、恋と選択の物語——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 21:54:26
30303文字
会話率:48%
『小説家になろうラジオ』より
子供の頃、ひろしとたくみというイケメン二人が塾に迎えに来てくれるという妄想をしていた巽さんに、恋愛小説のような胸キュンの三角関係を味わわせてあげようという企画…にて、投稿し、採用されたものです。
最終更新:2023-09-18 18:13:52
1086文字
会話率:50%