眉目秀麗・頭脳明晰・財閥子息な、どこにでもありふれていない高校三年生の成冨は、今ただひたすらに困惑していた。長らく想いを寄せていた同級生・平良さんを校庭の伝説の樹の下に呼び出して、満を辞して告白したところ、こんな答えが返ってきたからだ。――
「ごめんなさい。『スパダリ×私』は、私にとってめっちゃくちゃ解釈違いのド地雷なんです」、と。
ふーん、そうか……それなら仕方ない……いや、そんな理由で納得できるわけが無くないか⁉︎
「フラれるのは仕方ないにしても、挽回の余地をくれ!」
「いやもうそこで私を責めない心の綺麗さと、無駄にポジティブなハングリー精神が絶対に相容れない」
「僕に悪いところがあるなら直すから!」
「悪いところが無いのが無理すぎるだけなので、あなたはそのままでいてください」
「歩み寄る気が全く無いな⁉︎」
――こんな感じの(ラブ?)コメディです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-04 14:00:00
12950文字
会話率:57%