「この本を読み終えたらにして下さい」
「なんだシスティ。まさかお前、解けないのか?」
一度読み始めたら止まらない読書癖のある、論理的思考の女学生システィ。そんな彼女に本を読ませまいと、いつも問題を持ち込み、どんな状況でも喋り続ける事を止
めない直感的思考の女学生ロズ。
亡国の呪われた姫として避けられていたシスティは、そんな事を気にしないロズの計らいで、学問の島に潜んでいる日常の謎を解かせられ続ける。そしてその類稀な頭脳によって、システィは次第に学園の表舞台へと押し出されていく。
何も奪われない誘拐事件、騎士の募集に隠された暗号、時間が進んでしまった景色、心が入れ替わる呪い。いつもと同じような風景の中で起こる、ちょっと不思議で、ちょっと爽快な連作短編ミステリー。
※9万文字を書き溜めています。
※人の死なない日常の謎が中心のライトミステリーです。
※スカッとする読了感を重視しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-01 20:20:17
112470文字
会話率:52%