西暦二二〇〇年、第二首都の西京都。
舞台は、現世界に近似したパラレルワールド。
人類は多くの生物種を絶滅させ、次の生物大絶滅の原因になろうとしていた。
これを回避しようと考えた世界の科学者集団は、人工的に世界的広域大地震を起こ
して世界の人口を半分にまで減少させたうえ、さらにその半分を長期間のコールドスリーピング状態におき、古代から存在する日本の原住民族に、未来を託そうと企てていた。
その原住民族(ハヤト族、ヤマト族、キビ族、イズモ族)は、争いを好まず、長期にわたって自然と調和した平和な生活を送っていたとされている。
大地震の後、日本には、第一首都である東京都のほかに、第二首都として西京都が置かれていた。
オレ(姫野ハヤタ)は、その西京都の南にある第四ブロックに住む十五歳の高校一年生。
この西京都の半分は、学園都市として、日本全国から全学生が一堂に集められ、それぞれのレベルに応じた教育を受けている。
オレは、自らが望んだことを現実化する朱雀の能力を宿している。
この特殊能力は、女性を好きになる能力と引き換えに獲得された能力であるが、未だ完全には覚醒しておらず、徐々に覚醒していく。
そんなオレにも、唯一、『運命の女性』だけは好きになることが許されていた……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-30 16:51:07
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