私はグラフトン侯爵家のデリア。13歳になったある日、スローカム伯爵家のクラーク様が、ご両親と一緒にグラフトン侯爵家を訪れた。
クラーク様は華奢で繊細な体つきをしていた。柔らかな金髪は風になびき、ふんわりとした雰囲気を醸し出していた。彼
の笑顔には無邪気さと親しみやすさが感じられ、周りの人たちを引き込んでしまうような魅力があった。それに、とても優秀で古代魔法の分厚い書物を、たった二週間で読んでしまうほどだった。
私たちは婚約者になり、順調に愛を育んでいたと思っていた。私に対する態度や言葉も優しく、思いやりも籠もっていたから、私はこの婚約に満足していた。ところが・・・・・・
この世界では15歳から18歳まで、貴族の子女は王都にある王立貴族学園に通うのだけれど、クラーク様からのお手紙も来訪も入学を機にピタリと止まってしまう。寂しいけれど、きっと学業に勤しんでいて忙しいのだろうと思い我慢した。
その1年後に同じ学園に入学してみると、私は上級生の女生徒に囲まれ「クラーク様から身を引きなさいよ。あの方には思い合う女性がいるのよ!」と言われた。 なんと学園では、私が無理矢理彼に一間惚れをして婚約を迫ったという噂が流れていたのよ。私は愛し合う恋人たちを邪魔する悪役令嬢と決めつけられ、(そもそも悪役令嬢ってなに?)責められた私は婚約者を解放してあげることにしたわ。
その結果、真実の愛を見つけた私は・・・・・・
これは私が婚約者を解放してあげて、お陰で別の真実の愛を見つける物語。魔法が当然ありの世界のラブファンタジー。ざまぁあり。シリアスあり、コメディあり、甘々溺愛ありの世界です。ヒロインはメソメソやられっぱなしの女性ではありません。しっかりしたプライドを持った令嬢です。
もふもふも登場予定。イケメン多数登場予定。多分、あやかしも出るかな・・・・・・
※作者独自の世界で、『ざまぁから始まる恋物語』です。
※ゆるふわ設定ご都合主義です。
※お話がすすんでいくなかでタグの変更があるかもしれません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-14 20:26:10
159123文字
会話率:42%
※これは「小説カキコ」からの転載になります。こちらで修正しているところもあるので、あちらとは少し違っているかもしれません。
――――――
“傍観者(ノーサイド)”
“狂った子供(チルドレン)”
“規律(アテンション)”
“無秩
序(カオス)”
この世に並べられた彼らは全て、世界の均衡を保つために生まれた。
彼らが居るおかげで、世界が壊れることはないの。
もしも、彼らが壊れちゃったとしてもね、まだまだ補欠はいっぱいいるの。
私だって、その補欠の一人なんだけど……ま、そんな話はどうでもいいよね。
とりあえず、世界を守るために、創造主に生み出された彼らは、この世界を守ろうとする。
それは、完全に結末が決まってる戦いなんだよ。“傍観者(ノーサイド)”も“狂った子供(チルドレン)”も、皆知ってる。
自分が負けるか、勝つかなんてわかってるのに、戦うの。
なんでだろう、分からないよね。
彼らは、仲間。仲良しこよしなはず。
この頃は、ちょっとヒビが入っちゃったけど、多分大丈夫。問題なんてない。
問題なんて、あるはずがない。彼らを作ったのは創造主で、その創造主に間違いなんてあるはずがないんだから。
あ、でも、もし創造主が間違えてたら……それってすっごく面白いよね。はははっ、笑っちゃう!
私はね、思うんだ。
こんな戦い無駄なのになーって。
だからさ、この結末を変えてみたいなって。
もしそれができたらさ、私は「本当の正義」だけをこの世界に残したい。
――それをするためには……あの四人の均衡を、世界の均衡を、崩すしかないんだ――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-27 15:43:05
72976文字
会話率:20%