目が、離せない。
目を離したら愛娘が爆弾にすり替わってしまう。
未亡人ノイチス・ド・ノルチは北方の国から一人娘を連れて移住して来た。彼女は新天地でロボット工学の研究室に所属する優しい彼氏に恵まれ、彼女自身の半身が機械であることから、
彼と同じ職場に研究員として歓迎される。
周りの人達は皆、温かかった。
馴染みのない北国の名前を持つ彼女のことを皆は「ノイチ」と愛称で呼び、親しくしてくれた。
死に別れた夫と故郷にろくな思い出のなかったノイチは、優しい人達の暮らす寂しい町を守るため、そして一人娘の将来のために、自分のサイボーグ能力を使う。
町の秩序を守る彼女は警察から特別な権限を与えられ、『ブラック・ノイチ』というヒーロー名を預かる。あまりにも強く、悪を一掃してしまう勢いの彼女のことをよく思わない者がいた。
自らを『教授』と呼ぶその男は、ノイチに教えたがっていた。『悪』などというものは、この世に存在しないことを。彼女の一人娘を誘拐すると、五歳のその子を何人もコピーし、ノイチに返した。
教授は五歳のその子に教え込んだ。彼の哲学を。
ママを殺すことは、善いことなのだと。
愛する娘がママを殺しに、次々とやって来る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-08 13:41:27
54164文字
会話率:49%
人類は生き残るか、死滅するか。
史上最悪のサバイバルゲームが繰り広げられる――
近未来の地球。宇宙より飛来してきたエイリアンは謎のワームを繁殖させ、そのワームで地球上の生物を絶滅させ、地球を我が物にしようとした。
ワームに脳を侵された人間
は“周囲のもの全てが自分を殺そうとする”という被害妄想にかられ、生き物すべてに襲いかかる。
つまりエイリアンは、自らの手を汚さず、同士討ちによって死滅させる作戦だ。
共同戦線を張った各国の軍隊は、エイリアンとワームの撲滅に全力を尽くすが、地球の人口は減り、街は廃墟と化していく。
西暦2055年、アメリカのデトロイト。入隊したばかりの青年FBも、配属された第十五部隊でエイリアンとワームに立ち向かう。
その隊は、いずれも悲しい過去を持つメンバーばかりだった。
“結末を知るのは、生き残れた者のみ”折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-19 01:00:00
31596文字
会話率:30%