想像を創造する症状を引き起こす【アナムネーシス・ウイルス】が発生してから三十年。感染者はナノマシンワクチン【アメイジング・グレイス】によって、ウイルスの制御に成功し、超能力【想造力≪イマヂカラ≫】を使役する新人類【答想者≪アンサラー≫】と
して生活していた。
やがて【IIT≪イマジナリー・インフォメーション・テクノロジー≫】と呼ばれる技術が発展したこの世界では、これら技術と人類の共存を目指した想造力学実験都市が各国各地に建設された。
日本にある関東地方最大の実験都市、【四季市】に住む【九十九歩亜郎】はクリスマス・イブの夜に【神殺しの魔女】という連続通り魔に遭遇。この事件は後に【被害亡き通り魔事件】と呼ばれることになる。
一年後、再びやってくるクリスマスの季節。【問題解決部≪アンサーズ≫】の部長を務める【大和的当】は部員の歩亜郎、彼の妹である【絶華葉子】とともに、季節外れの編入生【雪上一舞】の依頼『サンタクロースの捜索』を手伝うことになる。
その日の夜。神社に居候する忍者【デカメロン】は巫女の【読神乃鈴】とともに、【神殺しの魔女】の襲撃を受ける。
同じ夜。四季市警察想造犯罪対策課の飛び級捜査官【桃下鬼衣人】は、十年前の病院火災の真実に迫っていた。
季節外れの編入生、神殺しの魔女、そして――十年前の火災。
【現解】の先にある、彼らの答えの行きつく先とは――
想像せよ、聖解の創造を――我らは総てに、答える者なり。
※『カクヨム』にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 19:00:00
146629文字
会話率:68%
――もしも心と肉体が別々というのなら、どうして悲しいと涙が出るの?
母は信仰さえあれば幸せになれるという。
どんなに貧乏でも不幸でも、心さえ平穏なら幸せになれると母は言う。
暴力で新興宗教『すばらしき恩寵』の信仰を押しつけようとする母。
放課後、みんなで交霊会をひらいた。
そこで里香は願った。
――母が死にますように、と。
注・『アメイジング・グレイス』は賛美歌。
アメリカ合衆国で最も慕われ愛唱されている曲の一つである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-25 00:00:00
4362文字
会話率:30%
わけもなく悲しくなるのは、きっと熱があるせい。具合が悪くて、心も弱っているせい……。そんな私を救うのは、空気に溶けるような、優しい歌……。
最終更新:2006-09-26 17:29:32
1826文字
会話率:10%